知っておきたいボルドーの格付けいろいろ

メドック地区だけではない!いろいろあるボルドーの格付け

フランスのボルドー地方といえば、誰もが格付けワインのことを思い浮かべるでしょう。1855年にナポレオンによって制定されたメドックの格付けは現在になってもほぼ揺るぐことなく存在しています。

1973年にシャトームートンロートシルトだけが2級から1級に格上げされましたが、それ以外変化がないのが現状です。 ペサックレオニャンのシャトー・オー・ブリオンを含む、全61シャトーの格付けシャトーのワインは、世界中のワインファンにとって、高値の花、憧れの的です。

さて、そんなボルドーの格付けなのですがメドック以外にもたくさんあることを知っていたでしょうか。

ワインが好きになると必ず行き当たるのが格付けシャトーであり、そのメドック格付けを学んだ後は、ほぼボルドーは制覇したと思って別の地域の勉強をスタートさせがちです。メドック以外の格付けを知ることで、より深くボルドーのことについてを知ることができ、ワインの幅が広がるはずです。ここでは、ボルドーのメドック以外の格付けを紹介してみたいと思います。

グラーブの格付け

メドック地区のやや南側に広がる地区がグラーブという場所です。小石という意味合いを持つこの場所は水はけがよい砂利地帯ですので、上質なカベルネソーヴィ二ヨンが育ちます。さて、そんなグラーブにも格付けがあります。

シャトーは全16あり、すべてペサックレオニャンというグラーブから独立している優秀な土地です。メドック地方の1級シャトーでもあるシャトーオーブリオンは実はペサックレオニャンのシャトーなのです。

そのため、グラーブの格付けにもシャトーオーブリオンは存在しています。グラーブは白ワインにも格付けがあるため、赤白、赤、白と3種類の格付けが存在することになります。

ソーテルヌ&バルサック

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グラーブを南に下っていくと、今度はソーテルヌ&バルサックとして有名な地区があります。温度の冷たい川と暖かい川がぶつかる地域にあるために霧が発生しやすく、上等な貴腐ブドウが造られています。

ソーテルヌといえば、世界最高峰の甘口ワインである貴腐ワインの名産地。そこにも、実は1855年に格付けが制定されたのです。

最高1級は当然ながら、ソーテルヌ。2級にシャトークリマン、クーテなどバルサックのシャトーも入っています。特1級、1級、2級の3カテゴリーがありますが、すべて貴腐ワインです。現地に行かなければなかなかお目にかかることができない、そんなワインも多数あります。

サンテミリオン&ポムロール

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ボルドーの右岸の有名産地と言えば、サンテミリオンやポムロールでしょう。サンテミリオンには格付けがあり、こちらはなんと10年に1度しっかりと見直されます。シャトーオーゾンヌ、シャトーシュバリエ、シャトーアンジュラスなどが有名。

厳しい規定と官能検査をクリアしたシャトーだけが選ばれるため、今ボルドーで最も信頼できるシャトーがある場所はサンテミリオンとも言われています。そして、ポムロールなのですがあのル・パンなどのある人気エリアです。

ボルドーで最高峰のワインを生み出す地域として知られていますが、こちらは格付けがありません。小さなエリアということも関係しているかもしれませんね。

まとめ

このように、ボルドーにはさまざまな格付けが存在しています。また、これ以外にもクリュ・ブルジョワという格付けも存在しており、知れば知るほどにボルドーは奥が深いワイン産地なのです。ぜひ、ボルドーはメドックだけとはいわず、さまざまな地域のワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。